カテゴリ:+しばけん(闘病記)( 46 )

e0005411_15395620.jpg私の心は決まった。
木曜日の眼圧検査で眼圧が下がっていなければ、外科的処置をしようと。
眼圧が上がったまま放置しておくと、眼球内に水が溜まり風船のように膨らんでいく。そのうち明らかに眼が大きくなり飛び出すようにまでなると、瞼が閉じなくなってしまう。そしてそれは想像を絶するような激痛の連続。
今あーくが受けている治療は眼球の水を抜いて眼圧を下げている。その後の点眼薬で眼圧が安定すればいいのだが、処置はあくまでも一時的で残念なことに眼圧はすぐに上がってしまう。
薬が効かない。
治療を理解できない犬にとっては病院での処置はただの恐怖でしかない。治ればいいが治らない。いたずらに時間を引き延ばすのは人間側の勝手なエゴであってあーくには迷惑千万。
毎週通う病院で待合室まで聞こえるあーくの泣き叫ぶ声。あーくは充分がんばった。
もう。楽にしてあげよう。痛みや恐怖から解放してあげよう。
私の心は決まっていた。

昨夜夫と話し合った。
「明日(木曜日)もし眼圧が上がっていたら、どうする?」
長く深い沈黙の後、夫は静かに言った。
「もう1回だけ。水を抜いてもらってくれる?もう1回だけ。手術の時は俺も一緒に行くから・・・」
夫の実家で飼っていた犬が死んでから、犬を飼うのを頑なに反対していた夫。
私が犬を飼いたい!といってもことごとく無視されていた。
外出先のペットショップで「ちょっと見るだけだから・・・」と無理やり私に引っ張られ、コロコロしたまるで小熊のような元気一杯の仔犬に出会った。
柴犬?かわいいね。
私はマンション住まいだからと小型犬を探していた。えっ?柴犬?
一旦帰途についたものの、夫は車をユーターンさせその場で手付金を支払った。
それが、あーく。
遅かれ早かれ、いずれかは外科的処置を受けなくてはならない日が来るのは夫も充分承知している。頭と感情がバラバラでついて行かない。夫の気持ちは痛いほどよく分かる。
私は了承した。

今日の検査。
あーくの左眼の眼圧は64(通常20以下)でした。
眼球から水を抜く処置の最中、夫にメールを送った。

夫からの返信
「了解しました。本当にご苦労様でした。来週、火曜日か木曜日に病院に行きます。」
[PR]
e0005411_13292169.jpg
木曜日に病院で眼圧を下げる処置を受けたが、やはりその場しのぎ。また眼圧が上がってきたようだ。
目が濁って青白くなってきたら危ない。そんな症状がこの週末に出てきた。
その上時々左眼が痛むようだ。眼をしょぼしょぼさせている。
8時間おきの点眼じゃ間に合わない。4時間おきに点眼することにした。
夜は目覚ましをかけ、寝ぼけるあーくに点眼。仕事のある昼間は、早朝、車で1時間かけmiw@実家にあーくを預けに行き、そこから出勤。夕方迎えに行って自宅に戻る。
時間があればマッサージを施し、眼にいい成分が入っている犬用のサプリメントを飲ませている。
笑っちゃう話かもしれないが、大真面目に夫婦揃って神社へ祈願にも行った。
眼圧が落ち着くよう・・・思いつく限り。
こんな生活が長く続けられるはずがない。
はずはないけど一日でも長く続けばいいと思っている。
でもあーくには辛いよね。今のままじゃ、痛いことばかりだね。嫌なことばかりだね。

だめか・・・もしかして・・・?だめか・・・もしかして?そんな繰り返し。
あーくの左眼に最後のメスを入れる決断は、私と夫にある。
[PR]
e0005411_10331463.jpg昨日は検査。
あーくの眼圧が上っていました。
この間と同じ方法で、水を抜いて眼圧を下げる処置を受けました。
1日2回の点眼が8時間おきの点眼になりました。
来週、眼圧が安定していなければ、いよいよ次の決断をしなくてはなりません。
次の決断・・・あーくのために。

夜中目が覚めると、隣に寝ているはずの夫がいない。
ベットはもぬけの殻。冷たい。
こたつで寝てしまったのか?でも、布団もないし・・・
探しに行くと、夫はあーくの部屋(という名の物置)であーくと寄り添うように寝ていた。
私のように感情を表現しないけど、夫は夫なりに心を痛めている。

前記事でコメントを下さった皆さん。本当にありがとうございます。
ここ一週間。多少青みかかった眼をしていましたが、痛がる素振りもなく元気で過ごしていたので、期待していました。
このまましばらく点眼薬でいけるかもしれない。
皆さんと同様にそんな希望があったのですが、昨日の結果は残念でした。
本当はあーく、ものすごい痛かったんだね。気がついてあげられなかったね。
がっかりして・・・返信ができません。
しばらく、私のつぶやきとして更新させてください。
コメント蘭はいちお開けておきますが、返信は難しいかもしれません。
でも、全てのコメントに目を通しています。
皆さんの激励は私の力になっています。心に届いています。
勝手ですが、あーくの今後の経過を見守っていてください。
[PR]
e0005411_1452350.jpg
あれから、あーくは小康状態を保っています。
土日はmiw@両親がお見舞いも兼ねて我が家へ泊まりにきてくれました。
楽しいひと時を過ごし、あーくは大はしゃぎでした。
よかったね。

これはいつの写真だったかな・・・場所は覚えているけど・・・
大分前に撮ったものです。
あーくがあたたかい光に守られているように見えませんか。

今週は診察と検査があります。
あーくはきっと大丈夫。
[PR]
e0005411_1385061.jpgこの4日間が一つのヤマだった。
「原発性 緑内障」を発症してしまった今、次のステージは外科的な手術・・・眼球摘出を行うか否か。
月曜日に病院へ駆け込んだ時のあーくの眼圧は50(通常20以下)を超えていて、すでに薬は効かない状態だった。もし人間が50まで眼圧が上昇したら、尖痛でのた打ち回りながら緊急搬送されるほどの痛みがあるそうだ。
あーくは緊急処置として眼球の房水を抜いて、眼圧を正常の範囲内まで下げる手術をうけた。
手術は軽い鎮静剤を投与して、細い管を黒目と白目の境に差して眼球に過剰に溜まった房水を抜くというもの。あくまでも一時的なもので、数日もすればまた眼圧は上がってしまうという。
再び眼圧が上昇することは、眼の機能が停止したことを意味する。
機能が停止した眼に残るのは、痛みのみ。
先生の話の雲行きは怪しかった。
左目の視力を失ったことだけでもショックなのに、畳み掛けるように眼球摘出には3パターンの方法があると説明を始めた。
私は聞いていなかった。いや・・・ショックが大きすぎて全く耳に入ってこなかった。
この先生は平気でひどいことを言うなぁとぼんやりしていた。

家に戻り、時間の経過と共にショック死した頭と感情が動きだした。先生の言葉がフラッシュバックする。
眼をとるなんて絶対にさせない!!
眼圧さえ安定すれば、眼球摘出手術は免れる。眼圧が安定すれば・・・
ひたすら祈った。何に?なんでもいい。眼圧を下げる点眼薬に念力をおくった。
あーくは大丈夫と自分を奮い立たせるよう祈った。
あーくにしてあげられることは、祈るしかなかった。

翌日1回目の眼圧の検査。12~18(20以下が正常値)クリア。
そしていよいよ今日、術後2回目の眼圧の検査。
待合室でもずーっと念仏のようにブツブツ祈った。
祈り・・・そして、
あーくは奇跡をおこしました。
点眼薬が効いたのです。
恐らく効果ないだろうという予想を裏切り、眼圧が正常値(18)を維持しているのです。
肥大していた瞳孔が縮小しており、青白かった目の色が、あーく本来の澄んだダークブラウンに。
50を超える眼圧がかかっても眼の機能は死んではいなかった。再生しようとする力が残っていた。
あのマイナス思考の先生も、「めったにない症例」と驚く。みたか!!!あーくの底力!!
筆舌できないほどの喜び。今の涙は嬉涙です。

画像は今さっき撮影したあーくです。
コメントをいただいた皆さん。本当にありがとうございました。
どんなに勇気付けられたことか!涙で画面がにじみました。
もちろん。あーくの左目は視力を失ったことに変わりなく、薬もいつまで効いてくれるか分からない。
いつかその日が来るかもしれませんが、皆さんからの温かいコメントを糧にあーくと闘っていきます!
ありがとう。
[PR]
e0005411_9131820.jpg
悪い夢でも見ているようだった。
階段から転げ落ちるような展開のスピードに頭と感情がついていかなかった。だから、昨日は他人事のように冷静だった。
朝がきた。昨日とは違う今日。でも今日は昨日の続きだった。
夢じゃなかった。揺ぎのない現実として起こったことだった。
そして実感が溢れる感情と共に襲いかかってきた。
あーくの左目が・・・失明しました。
異変に気がついたのは日曜日の行楽先。
日の光に透けると、左目が右目に比べて明らかに違う。青白っぽい。
何か異常を感じたらすぐに連れてきてもらっていいですよと病院から言われていたので、すぐにでも連れて行きたかったが、その日は生憎、休診日だった。
月曜日。
本犬は全く気にしている様子もないのでたいしたことないだろうと思いつつも、念のために朝イチで夫に病院へ連れて行ってもらった。
当初、検査はすぐに終わるという見通しだった。ところが、実際に検査が始まると時間がかかるいう。
夫は一旦帰宅し自宅待機。
2時間後、再び病院から呼び出され、検査結果の告知そして緊急手術が決まった。
「薬が効かない。手術することになった。」と仕事先で夫から連絡を受けたとき、心は乱れに乱れたが「あーくは大丈夫!」と根拠のない自信に私は支えられていた。だから早退もせず、最後まで仕事をこなした。
仕事が終わるや否やはじけるように病院にかけつけた。この時ほど電車がのろいと思ったことはない。
あーくは夫の胸に抱かれていた。
麻酔が効いているせいで少しぐったりしてはいたが、左目はしっかり開いていた。
私が来たのが分かったようで嬉そうに甘えるいつもの仕草をした。
「ほ~ら。やっぱりあーくは大丈夫!」私は安堵した。
そして、その後の先生の説明。朗報を期待した。
ところが先生は変なことをいいだした。
「残念ながら、あーく君の左目はもう見えていない。」
一瞬体がぐらっとしたが、嘘だと信じなかった。だってあーくはさっき私のことが分かったもの。
先生はたった3ヶ月の付き合いじゃない。私はあーくが小さい時からずっと一緒なの。あーくのことは私が一番良く分かってる。その時はそう思った。

「原発性 緑内障」あーくの診断結果です。突然発症して視力を奪う怖い病気。
今まで患っていた目の房水が濁る病気とは関連がないそうです。
関連はないけど、10月からの患っていた病気と緑内障の症状がにているために発見が遅れました。
そして顕著な異変に気がついた日が、病院の休診日だったという不幸が重なりました。
これだけ注意深く経過を見守っていたのに・・・
今はただ、あーくの左眼を守ってあげられなかったことが悲しく、そして苦しい。
[PR]